
第1類医薬品
Brand History
ミクロゲン・パスタ ブランドヒストリー
1953年 ─ ミクロゲン・パスタ
70年、処方が変わらない医薬品。
医薬品の世界では、製品が長く続くことは珍しくありません。
しかしミクロゲン・パスタが70年間変わらなかったのは、変える必要なく時代の変化にあわせて使われてきたからです。体毛の悩みにお答えしてきた私たちの歴史。

※2023年のリニューアルまで、親しまれていた旧製品パッケージ
PROLOGUE ── 前史

※2014年に発売された復刻版
「ビウラ」
第二次世界大戦前、弊社はアイラッシュカーラー「ビウラ」の特許を保有し、製造・販売を行っていました。また、養毛剤ミクロゲン、脱毛剤デラトンを発売し「毛」に関するヘルスケア事業への方向性を定めました。
しかし戦争により工場は焼失。焼け残った在庫と特許を大手化粧品会社に譲渡し、
その原資をもって戦後の再出発を図りました。
「毛」に関するこだわりは「ミクロゲン・パスタ」に繋がります。
※1ビウラの販売及び商標はビューラー社の岡本求馬氏が引き継ぎ、現在”ビューラー”の登録商標は岡本和久氏が保有しています。
CHAPTER I ──
1953年 始まりの話

1953年、日本のテレビ放送が始まった年に、ミクロゲン・パスタは生まれました。
戦後復興の活気の中、東京・千駄木の小さな製薬会社が「眉毛やひげを育てたい」という、誰もが密かに抱えていた悩みに向き合いました。
「体毛の悩みにこたえるために」
男性ホルモンを使用した体毛用発毛剤
その処方は、約70年後の今も変わっていません。
CHAPTER II ──
1960年代 テレビの時代
高度経済成長期、ミクロゲン・パスタはテレビCMや新聞・雑誌で全国に知られるようになりました。
当時の映像フィルムは、長らく行方不明になっていました。ところが数年前、会社の土蔵を整理していたところ、埃をかぶったフィルム缶が発見されたのです。
映し出されたのは、当時の新しいライフスタイルを求めて、白黒の画面の中、眉毛や髭のケアをする人々。
悩みの本質は、あの頃から何も変わっていませんでした。
土蔵から発見されたCMフィルム(1960年代)
なぜ、パスタ?

「パスタ」と言うとイタリア料理を思い浮かべると思いますが「パスタ」はラテン語のpasteに由来しペースト状を意味します。薬事の世界では、「医薬品の粉末を多量に含む軟膏(なんこう)様の外用剤で、泥膏(でいこう)ともいわれる。日本薬局方では軟膏剤に含めている。すなわち、軟膏剤のうちで固形成分のとくに多いものをパスタ剤と称している。」(出典 幸保文治,小学館,日本大百科全書ニッポニカ)と「パスタ剤」の分類が規定されています。弊社以外にも「パスタ」を名乗る医薬品があり、有効成分皮膚から浸透せるためにクリーム状の軟膏を用いる例があります。
残念ながら「ミクロゲン」の由来は不明です。
CHAPTER III ── 1970〜2000年代 静かな時代、選ばれ続けた30年

派手な広告の時代が終わり、ミクロゲン・パスタはひっそりと、しかし確実に、
全国のドラッグストアの棚に並び続けました。
指名買いで訪れる常連客がいました。
「母が使っていた」と言って購入する娘がいました。
遠方から取り寄せを依頼する手紙が届くこともありました。
派手な販促もなく、リニューアルもなく、それでも選ばれ続けた30年間がありました。
2009年 薬事法改正により第一類医薬品として指定されたのもこの時代のことです。リスク区分の高いとされる第一類医薬品ですが同じ処方で、承認され、製造・販売を継続できました。


LOGO STORY
発売以来このロゴは変えていません。
このようなレタリングは1960年代のアニメや家電製品のロゴに使われていました。親しみやすく力強いデザインは高度経済成長期の日本を象徴する新しさがあったのでしょう。実は、創業者は老舗出版社で働く大正時代のモダンボーイでしたが、記録ではレタリングを学んでいたようです。創業者自ら作ったロゴに新たな薬の事業に向かう想いが込められています。
いまでは、古いイメージを超えて”昭和レトロ”な感じが若い世代にも可愛く新鮮に映るようです。
CHAPTER Ⅳ ──2015〜2019年 爆買心斎橋、博多で、世界に知られた

コロナ禍の前、日本には空前のインバウンドブームがありました。
東南アジアをはじめとする訪日旅行者が、心斎橋や福岡・博多の免税店で
ミクロゲン・パスタを見つけ、お土産として買い求めていきました。
「日本の薬は信頼できる」という評価に加え、「自国では手に入らない種類の医薬品」という希少性が口コミで広がりました。
体毛の発毛促進を目的とした局所アンドロゲン製剤が承認・市販されているのは、
世界でも極めて珍しいことです。
「日本の薬局で売っているのに、自国では買えない。
── 訪日旅行者の口コミが広めた、希少性。」
CHAPTER V ── 眉毛・ひげ文化 時代を映す鏡

※2023年にパッケージを変更、処方は変わらず
爆買いの時代のあと、コロナ禍に突入、ミクロゲン・パスタも需要の減少や製造自粛の波にさらされました。
しかし、2023年に製品パッケージをリニューアル。新しい世代を迎えました。
SNSで注目され、X(旧Twitter)で口コミや動画サイトで美容師さんの投稿がバズりました。ミクロゲン・パスタ利用者は比較的年齢層が高かったのですが、若い世代が購入するようになりました。展示会では「懐かしい」と声をかけてくれる年配の方と、「こんな製品があったんですか」と驚く20代が、同じ製品の前に立っていました。眉毛の薄さや、髭へのこだわり。世代や社会が変わっても体毛に関するは同じ。
ロゴは昭和のまま。処方も変わっていない。それがかえって新鮮に映ったのかもしれません。