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エピソード#5 ビウラには輸出用もあった!

2 日前
読了時間: 2分

更新日:1 日前

前回(エピソード4)ご紹介した「ビウラ」。蔵の中から、もうひとつ別のパッケージが見つかりました。オレンジと黒の丸い筒に、英語だけで書かれた説明書。海外に向けて送り出された、輸出用のビウラです。


丸い筒のパッケージ


輸出用のビウラ。オレンジ、黒、白の帯で仕上げた円筒形の箱に、「Beaula」の筆記体と「BEAULA」の幾何学的なロゴが並びます。


国内向けのビウラは黒い四角い箱でした。それに対して輸出用は、手のひらに収まる円筒形の紙箱です。

上部のオレンジ色には、流れるような筆記体で「Beaula」。その下の黒い帯には、直線と円を組み合わせた幾何学的な書体で「BEAULA」。さらに白い帯をはさんで「THE EYELASH CURLER」の文字が入ります。




曲線の美しい筆記体はアール・ヌーヴォー、直線的で幾何学的なロゴはアール・デコ。1920〜30年代に世界で流行した2つのデザインの空気が、この小さな筒にぎゅっと詰まっています。


英文の説明書






Why are the eyes of screen-stars so beautiful?The reply is simple. It is because they all use "BEAULA".(なぜスクリーンのスタアたちの目はあんなに美しいのか。答えは簡単。みんな「ビウラ」を使っているから。)

国内向けの説明書の「なぜ?スタア美人たちのマツ毛は美しいのでせう」と同じ問いかけが、英語でも使われています。「NO HEAT NO COSMETIC!(熱も化粧品もいらない)」というコピーや、「The latest aid to the boudoir(化粧室の最新の相棒)」という洒落た言い回しもあります。

裏面には「WAY TO BEAUTY」の大きな文字と、まつ毛の長い女性のイラスト。紙一枚にまで、当時の最先端のモダンな感覚が行き渡っています。


創業者自らのデザイン?


この時代には、パソコンもデザインソフトも、もちろん今のような豊富なフォントもありません。ロゴも文字も、すべて手で描かれていました。

創業者は講談社に勤めていたころ、レタリング(文字のデザイン)を学んでいました。このロゴや説明書の文字も、おそらく創業者自身がデザインしたものだと思われます。


フタの裏に隠れたシンボル



よく見ると、フタの裏側にもビウラのシンボルマークが描かれています。まつ毛をカールさせた女性の横顔です。

フタを開けた人だけが気づく場所にも、ブランドのしるしを入れておく。細部にまでこだわる創業者の美意識が伝わってくるようです。









どこの国へ渡ったのか


輸出用のビウラは、どんな国の、どんな女性の手に届いたのでしょうか。今のところ、輸出先を示す資料はまだ見つかっていません。ただ、蔵にはまだまだ手つかずの資料が眠っています。手がかりが見つかったら、このアーカイブでご報告します。


※現在”ビューラー”の登録商標は岡本和久氏が保有しています。

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